
前回 “fork out:”フォークに刺して差し出すモノ”ランキング137位くらいかな?” までで、行政を中心とした外国人観光客、特に富裕層を日本のそれ程メジャーでない地域へ呼び込む努力が実を結び始めていることを確認できました。
期待通りにたくさんのお金を落としてくれているようです。
いい事ばかりで、記事のタイトルにある”The ups and downs” の”downs” の部分が見えてきていませんでした。
(The Asahi Shimbun・“The ups and downs of luring rich tourists to less-known areas” )
しか~し、このシリーズ最終回にしてついにその問題点が明らかになります。
観光業の専門家のお話に今日の勉強がありました。
“An increasing number of residents have begun to view foreign tourists, including higher spending travelers, in a negative light as they become more aware of the unfavorable aspects of overtourism that have cropped up in many parts of Japan,”
“crop up” 何やら「収穫」していますがいったい何を?
それでは調べましょう!
“crop up” 「予期せぬことが突然起こる」
「昨日まで地面の下に隠れていたのに、今日プランターを見てみたら芽が出ていた」
イメージ的にはこんな感じですかね
Another bug cropped up. What should I do?
「またバグが出て来た。どうしたらいいの?」
These things crop up when you are in a hurry.
「急いでる時って、こういうこと起きるよね」
では今日の訳は
「益々多くの地元住民が、富裕層を含む外国人観光客を否定的に捉え始めている。日本各地で現れて来たオーバーツーリズムの好ましくない面に気付き始めている」
例えば、富裕層向けの高級宿泊施設が新たに建てられ、それに伴い従業員の賃金が上昇する。
ここまではいいとして、すると当然
job hunters will likely flock to the better-paying positions at upscale hotels.
「求職者は高級ホテルの給料のいい職に集中する」
すると、
The trend of locals seeking jobs at high-end facilities makes it even more difficult for operators of nursing care centers and restaurants that are already suffering from chronic labor shortages.
「この流れで、介護施設や慢性的な人手不足に悩むレストランは更に人員確保が難しくなる」
また、
construction of luxury hotels has led to soaring land prices and higher housing costs for residents.
「高級ホテル建設で土地の値段が上がり、住人の住宅コストが上がる」
すると、
More Japanese residents moved out
「転出する日本人が増える」
”オーバーツーリズム”とは「観光地が混みすぎる」くらいにしか感じていませんでしたが、地域社会にとっては深刻な問題ですね。
これに対する特効薬は示されてはいませんでしたが、
専門家からの心に留めておくべき言葉が最後にありました。
“against over××× on tourism”
“×××”の部分は是非本文で
今日もお付き合いいただきありがとうございました。
来週からはまた新しいお話を読んでいきます。
Don’t forget to come back on Monday.