
ようこそ、身の回りにある素材をもとに出会ったシンプルな英単語の意外な意味やイディオムを、皆さんと共有したいと思い日々格闘しているラクダです。
今週は、NHKの朝ドラ”ばけばけ”の主題歌を歌うハンバートハンバートのインタビュー記事を、The Japan News・“Humbert Humbert: Husband-Wife Vocal Duo Brings Cheerful Singing to Morning Drama; Couple Shares Secret to Happy Marriage, Other Insights” で読んでいます。
前回のブログ “impersonation:「リスペクト」か「悪意」か” では、突然の主題歌担当のオファーを初めは”なりすまし詐欺”だと思ってしまった、というくだりまで読みました。
では今日はその続きから
ドラマ”ばけばけ”は、明治時代に来日した、”怪談”などで知られる小泉八雲(ラフかディオ・ハーン)とその妻セツをモチーフにしています。
ドラマの制作チームが、作って歌ってほしい夫婦像を説明した時、ハンバートハンバートのお二人は自分たちがそれには打って付けだと感じるのでした。
そして、その依頼の中に今日の勉強がありました。
The production team asked them to write and sing a song about a couple that clicks yet doesn’t quite click, having conversations but not quite syncing.
“click” と言えば、パソコンに触れる時は必ずするあの”カチッ!”
ブログを書いている今も、まさに何度もやっています。
”クリックするが、完全にはクリックしない”とは一体どういうことでしょう?
今日はこれを深堀ります。
いつもでしたら、まずは意味からご紹介するところですが、今日は基本イメージを先に。
“click”:「正しい位置に収まる感覚」
鍵が閉まる時の「カチッ」、スイッチが入る時の「パチッ」
素早く軽やかで心地良いあの独特な音を伴なう「収まる感が」根底にあり、そこから抽象的な意味へと広がり、それがさらに様々な場面での使用に繋がっていきました。
では、代表的な”click”の意味を見ていきましょう!
意外な意味①「ピンとくる」「腑に落ちる」
急に理解がつながる瞬間を表します。
例文
Suddenly everything clicked.
すべてが急に腑に落ちた。
His explanation didin’t click for me at first.
彼の説明は最初ピンとこなかった。
まさに頭の中の歯車が”カチッ”とかみ合う感じですね。
意外な意味②「気が合う」「ウマが合う」
例文
We clicked right away.
私たちはすぐに意気投合した。
They don’t really click as a team.
彼らはチームとしてあまり嚙み合っていない。
「こころ、感じ方」の波長が「パチッ」と重なり合う感じ、
相性が自然と合うときに使われます。
意外な意味③「うまく機能する」「かみ合う」
例文
Our new strategy finally clicked.
我々の新しい戦略がついに機能した。
Once the timing clicks, everything starts to fall into place.
タイミングさえ合えば、すべてが収まるべきところに収まり始める。
物事が”正しい位置にハマって”動き出すイメージ
意外な意味④「役がハマる」
例文
The role really clicked for her.
その役は彼女に本当にハマった。
俳優と役柄の相性が、これまた”カチッ”と合う瞬間
意外な意味⑤「思い出す」「記憶がつながる」
例文
His name didn’t click at first, but then I remembered.
彼の名前に初めはピンとこなかったが、あとで思い出した。
記憶のスイッチが”カチッ”と入るイメージ。
厳密に場合分けできないこともあると思いますが、上に書いたイメージを持って流れを読めば、きっと”click”できる気がしてきました。
それでは、勉強したことを活かして今日の記事の文を訳していきます。
「気は合うが、必ずしもかみ合っているわけではない、会話はしているが、いつも同調しているわけでもない、そんな夫婦の歌を作って歌ってほしいと、製作チームが二人に依頼した」
こう依頼され自分たちが一番適任だと考えたのには、普段の二人の会話がまさにそうだったからでした。
“We endlessly chat with each other at home, too. Since no one else hears, we chat about more random things with no clear ending.”
「私たちも家でとりとめもなくおしゃべりをする。誰が聞いているわけでもないので、脈絡のないことをはっきりした着地点もなく話している」
何とも言えない唯一無二のあの歌は、ドラマの二人のことであり、歌い手の二人のことでもあったんですね。
そう思って明日からまた聞いてみます。
もしかしたら、
“Something may click.”
今日もお付き合いいただきありがとうございました。
このインタビューのお話は今日でおしまい。
来週はまた新たなお話でお会いしましょう!
Don’t forget to come back on Monday.