
英語の形容詞には、辞書の訳だけではつかみにくい「質感」や「雰囲気」を伝えるものが多くあります。
例えば、昨日から読んでいる、The Japan News:“Game Arcade on Quiet Road in Gunma Prefecture Is Straight Out of Showa Era” の写真に写る建物の見た目、あなたなら”どう英語で”表現しますか?
英語には、見慣れた単語なのに、じっくり眺めると奥深いニュアンスが隠れている言葉がたくさんあります。
前回のブログ “straight out of:「~から飛び出してきたような」” の続きを読みながら、今日も”知ってる”単語の”知らない”一面をいっしょに深掘りしていきましょう!
タイトルにもある様に、この建物はゲームセンター。
記事によると、地元のコアなファンはもちろん、全国からお客さんがやって来るそうです。
それほどまでに支持される理由の一つが紹介されています。
What caught my eye were the white arcade machines. In the back, various vending machines lined the walls, offering hot soba noodles, ramen, toast and other foods.
「(中に入って)まず目を引くのは、白いゲーム機の数々。奥の壁沿いには自動販売機がズラ~リ、そば・ラーメン・トーストなどが売られている。」
そうです!ここは”昭和”なのです。
そして、この”昭和”感を更に高める外観の説明に今日の勉強がありました。
A weathered, light-blue single-story building stands on a prefectural road lined with fields and houses.
“weatherd”「天気だった」?
調べごたえがありそうです。
では、少々お待ちを。
weathered 「風化した、風雨にさらされた」
The brick wall isweathered from years of rain and sun.
「そのレンガの壁は、何年もの雨と太陽によって風化している。」
weathered boots
「くたびれたブーツ」
なるほど、「雨・風・太陽、自然現象にさらされた」という感じが伝わっていきます。
しかし、更に深掘ると、もっと深いニュアンスがその背後にありました。
では、そのニュアンスを紐解いていきましょう。
表面的な「劣化」ではない、ポジティブな意味での「風化」
一般的に、物が古くなることはネガティブに捉えられがちです。しかし、”weathered” は、単なる”古さ”を伝えるのではなく、時間が経過したことで得られる 「キャラクター(個性)」や「深み」 、そうした意味をも含む言葉でした。
使用例:
a weathered face(刻まれた顔のしわ):ただの「老けた顔」ではなく、厳しい環境や長い年月を生き抜き、多くの経験を積んだ知恵や強さを感じさせる顔立ち
weathered wood(風化した木材):雨風にさらされることで生まれた「味わい深い」質感の木材。
以前、“weather 「晴れ、雨」色々ありますが動詞もあるとは” の回で、”weather” には動詞の働きもあることを勉強しました。
その意味は、「(困難、危機)を乗り切る、切り抜ける」
例文:
The company weathered the economic crisis by cutting costs.
「その企業はコスト削減によって経済危機を乗り越えた。」
They have weathered many challenges in their 50 years of marriage.
「彼らは50年の結婚生活の中で、多くの困難を共に乗り越えてきた。」
ただ「避けて通った」のではありません、「正面から受けて立ち、耐えて生き残った」 のです。
このポジティブさがきっと “weathered” にも受け継がれているのですね。
じゃ、経年劣化を言いたい時は?
ここでふと思いました。
「時間の経過、年を重ねることのプラス面」は知れました。
では、ネガティブさを出したい時は何と言ったらいいのでしょう?
その答えは、
“weather-beaten”
なるほど、“beaten” を組み合わせるんですね。確かに「風・日差し・雨にさらされて荒れた/傷んだ状態」が、痛いほど伝わってきます。
使用例:
The fisherman’s weather-beaten face told a story of life at sea.
「漁師の風に焼けた顔は、海での人生を物語っていた。」
The weather-beaten cabin stood alone on the cliff.
「風雨にさらされ傷んだ小屋が崖の上にぽつんと立っていた。」
ということで、「時の流れ」の”プラス”・”マイナス” を見てきました。
“old” という単語が、今では少しつまらなく感じてきました。
では、今日の文を訳していきます。
「田んぼや家が並ぶ県道沿いに、年季の入った味わいあるライトブルーの平屋の建物が立っている。」
“weathered”な”昭和”を体感したいあなた、群馬県高崎市へGO!
今日もお付き合いいただきありがとうございました。
See you tomorrow.