
青い空をキャンバスにして、航空自衛隊のブルーインパルスがアクロバット飛行を披露しています。
オリンピックの五輪のマークが作られるのを以前見たことがありましたが、模様が正確に描かれていく様子は純粋に感動しました。
勉強するなかで見つけた、シンプルな単語の知らなかった使い方・意味について、深掘りして皆さんと共有している当ブログ。今日は、The Japan News・“Kumamoto: ASDF Aerobatic Team Commemorates Victims of 2016 Kumamoto Quakes” を読んでいて見つけた単語についてお話させていただきます。
今回ブルーインパルスがパフォーマンスを披露した会場は熊本市、2016年に起きた熊本地震の犠牲者の方々を追悼する目的で行われました。
The demonstration by the Blue Impulse aerobatic team from the ASDF Matsushima Base in Higashi-Matsushima, Miyagi Prefecture, drew loud cheers from spectators on the ground on April 11, ahead of the 10th anniversary of the earthquakes.
「地震から10年が経とうとしていた4月11日、会場に集まった見物客はブルーインパルスの飛行に大きな歓声を上げていた。」
記事はその後、10年前の地震の模様を伝えていました。
そしてそこに今日の勉強がありました。
The disaster claimed a total of 278 lives,
随分前になりますが、同じ単語”claim”について勉強した回がありました。
その時は「賞を獲得する、記録を達成する」という訳があることを知りました。
(詳しくは “claim 「クレーム」じゃないのは知ってたが…” を参照してください。)
しかし、今回はどう見ても違うことは明らか。
“claim” の新たな一面を探しに行ってきます。少々お待ちを。
1. claim の核心的なイメージ: 「権利があると言い張る」
まず、今一度claim という単語の根っこにある意味を整理しましょう。
日本語の「クレーム」とは大きく違っていましたよね。
英語の “claim” の意味を大雑把にまとめると、
- 主張する: 正当な権利として「それは自分のものだ」と言う。(例:claim a prize / 景品を請求する)
- 言い張る: 真偽は不明だが、事実だと断言する。(例:He claims to be rich. / 彼は金持ちだと自称している)
- 奪う: (災害や事故などが)命を奪う。
今回の記事での “claim” は、3番ということになります。
「命を奪う」
一見すると 1 や 2 とは無関係に見えますが、どんなイメージでつながっているのでしょう?
2. なぜ「奪う」に claim を使うのか?
やはりそこには、”claim” の持つ「当然の権利」が関係していそうです。
“kill” が具体的な行為を指すのに対し、”claim lives” には、災害や病気といった巨大な力が、「そこにいた人々の命を(まるで自分の取り分であるかのように)根こそぎ持っていった」、単なる「死」以上の、ある種の「抗えぬ運命」や「死神の取り立て」のようなニュアンスがあります。
この表現を使うとき、主語には「地震」「嵐」「戦争」「疫病」などの無生物が来ることがほとんどでした。
これらが擬人化され、あたかも「死神」のように、「この命は私のものだ」と連れ去っていく。そんな有無も言わさぬ、恐ろしい情景がイメージされます。
3. claim lives を使った具体的な例文
では、使用例を見ていきましょう。
The pandemic claimed millions of lives worldwide.
「そのパンデミックは世界中で数百万人の命を奪った。」
The treacherous mountain has claimed many lives over the years.
「その険しい山は、長年にわたって多くの(登山者の)命を奪ってきた。」
Speeding continues to claim lives on our highways.
「スピード違反は、高速道路で命を奪い続けている。」
“claim” の「当然のように持っていく冷酷さ」を頭に置き読んでみると、”「主語」が持つ圧倒的な力、容赦のなさ、それに抗うことの難しさ”がだんだん感じられるようになってきました。
“claim 「クレーム」じゃないのは知ってたが…” での “claim” は、「努力の当然の結果として賞を獲得する」といったイメージでした。
「当然」感を共有はしていますが、”claim” は本当に色んなものを取ってしまうのですね。
それでは、今回の文を訳していきます。
「その災害(熊本地震)は合計で287名の命を奪った。」
あらためて犠牲になられた方々のご冥福をお祈りいたします。
今日の勉強はここまで
今週もありがとうございました。
Don’t forget to come back on Monday.