
コンビニのパッケージ、ニュースの見出し、SNSの投稿——身の回りには、学びのヒントがたくさん。
ふと目にした単語や、ニュースの中で耳にした表現が、思いがけず奥深い意味を持っていることもあります。このブログでは、そんな「日常の中で見つけた英語」を取り上げ、シンプルな単語やイディオムを丁寧に紐解いていきます。
今日も、身近だけれど意外と知らない英語の世界を一緒にのぞいてみましょう。
今日お邪魔するのはThe Asahi Shimbun・“‘Jewelry ice’ polished by the waves wash up in Hokkaido beach”
まずはこの記事の写真をご覧ください。
何と幻想的で美しい!
一瞬なにが写っているのだろう?と思いましたが、タイトルに目を通してそれが氷だとわかりました。
今日のテーマもそこにありました
それが、こちら。
‘Jewelry ice’ polished by the waves wash up in Hokkaido beach
“wash”の使い方として、すぐに思い浮かぶのは、
“I washed the dishes last night.”
「昨晩皿を洗った」
でも今あげた文の”wash”は他動詞ですよね。
記事にある”wash”はどこを見ても目的語がありません。
いったい、何を”洗った”のでしょう?
それとも、そもそも洗ってなんかいないのかな?
今日はその辺りを深掘りしていきましょう!
“wash up” 「波によって岸に打ち上げられる」
何故このような意味が出来上がるのか?
“wash”と“up” 、せれぞれの単語をもう一度見つめ直し、”wash up”のイメージを順に確かなものにしていきましょう。
“wash”は「洗う」でいいとして、 “up” には「完全に」「仕上げとして」というニュアンスがある副詞です。
例えば、
・Time’s up! please put your pencils down.
「時間です。鉛筆を置いてください」
決められたところまで”時間”が満ちて来た感じ
・He drank up the water.
「彼は水を飲み干した」
上を向いてコップが逆さになるほど掲げているイメージ
ということで、この”wash”と”up” 2つが組み合わさることで...
①「洗い上げる」
これは想像しやすいですね。
ただ少し付け足すと、イギリス英語では「皿洗いをする」、アメリカ英語では「手を洗う」と言う意味で使われることが多いようです。
例文
・I’ll wash up after dinner.
「夕食後に皿を洗うよ」
・I’ll cook, and you wash up.
「私がゴハン作るから、あなたが皿を洗って」
アメリカ英語では “do the dishes” が主流ですが、アメリカでも “wash up” が全く使われないわけではないようです。
②「手や顔を洗う/身支度を整える」
アメリカ英語ではこちらの意味がとても一般的です。
例文
・Go wash up before dinner.
「晩ご飯前に手を洗ってきなさい」
・I need to wash up before the meeting.
「会議の前に身だしなみを整える必要がある」
③「(人が)落ちぶれる/終わる」
調べているとスラング的な使い方で、「もう終わった人」「落ち目」という使い方を発見しました。
例文
・Some people say the actor is washed up, but I disagree.
「その俳優は落ち目だという人もいるが、俺はそうとは思わない」
・She is a washed-up deva.
「彼女は歌手として終わっている」
激しい水に”洗われる”というより、”揉まれる”。
それが行きつくところまで、ボロボロになるまで揉まれきったイメージですかね。
ということで、”wash”の世界は単純に”洗剤を入れて水で洗う”という意味から、”水の流れに入れる、洗濯機のような激しい水流に揉まれる”と言うところまで広がっていきました。
そう思うと、次の意味も納得いきます。
④「(物が)岸に打ち上げられる」
例文
・The ocean washed up a lot of drift wood.
「海が多くの流木を打ち上げた」
そしてこの意味での”wash”は「激しい水流・波の中を潜り抜ける」というような自動詞にもなりました。
まさにこれが今回の意味ですね。
・Debrris washed up on the beach after the storm.
「嵐の後がれきが海岸に打ちあがった」
④での”up”は「陸上に打ちあがる」感じでしょうね。
⑤「(人が)流れ着く/たどり着く」
④を比喩的に、人間に置き換えた場合ですね。
人が「流れ着く」「行き着く」という意味になります。
例文
・He washed up in a small town after getting his job.
「仕事を得て、彼はその街に流れ着いた」
一気にドラマチックになりますね。
“wash up”のイメージがつかめたところで、今日の文を訳していきましょう。
「波に磨かれた”ジュエリーアイス”が北海道の海岸に打ちあがる」
十勝川が作り出すこの美しい氷は、2012年”ジュエリーアイス”と名付けられました。
明日もこの”ジュエリーアイス”の記事を読んでいきます。
今日もお付き合いいただきありがとうございました。
See you tomorrow.