
「英単語の意味は知っているのに、話が聞き取れない・読み取れない」
そんなことありませんか?
私はしょっちゅうです。
私たちが学校で習う・習った意味は、その単語が持つポテンシャルのほんの一部。
英語には、中学で習うようなシンプルな単語の組み合わせなのに、辞書通りの意味からは想像もつかないような深いニュアンスを持つ表現がたくさんあります。
当ブログではそんな単語を見つけては、皆さんと共有しています。
今日も”あの”単語の”こんな”使い方を見ていきましょう!
温かくなってきました。
目の痒さ、鼻水の量を含め、本格的な春の訪れを感じています。
陽気に誘われ、旅のページをクリック!
今日の行き先は長崎。
このブログではこれまで何度か長崎にお邪魔していますが、今回は長崎らしい異国を感じるお話です。
The Asahi Shimbun・“Former British Consulate in Nagasaki reopens to public” を読んできます。
1世紀以上前に建てられた旧イギリス領事館が、11年にも及ぶ本格的な補修工事を経て再び一般公開されました。
長崎市の担当者によると、内壁の色から床面・暖炉回りの素材に至るまで、細部に渡って当時の荘厳さが忠実に再現されているそうです。
そして、さらに続けた言葉の中に今日の気付きがありました。
“We would like viewers to pick up on the atmosphere of the time.”
“pick up” なので「拾い上げる」感じなのでしょうが、意識して覚えた記憶がありません。
今日はこれを深掘りしていきます。
少々お待ちを。
“pick up on ~” 「~に気付く、~を察する」
なるほど、「拾い上げる」から「気付く」という使い方に繋がるんですね。
「気付く」だと、ついつい“notice”に頼りがち、というかそれしか知らなかったな。
同じように使えるのか?それとも違いがあるのか?
更に調べてみると「へ~!」の連続でした。
1. 核心の違い:センサーの種類が違う!
結論から言うと、この2つの違いは「何を使って気づくか」というセンサーの種類にありました。
notice は「五感」のセンサー
notice は、目、耳、鼻などの五感を使って、物理的な変化や事実に気づくときに使います。
- イメージ: 「視界に入った」「音が聞こえた」「においがした」
- 性質: 受動的(自然に気づくことが多い)
pick up on は「アンテナ」のセンサー
pick up on は、表面にははっきり出ていない「微かなサイン」や「行間」を、自分のアンテナを張ってキャッチするイメージです。
- イメージ: 「空気を読む」「意図を汲み取る」「予兆を察知する」
- 性質: 能動的(注意深く観察して、その意味を理解する)
2. シチュエーション別・使い分け比較
ではその違いを比較してみましょう。
- notice: “He noticed that I was looking at my watch.”
「彼は私が時計を見たことに気づいた。」
→ 彼は単に「彼女が時計を見る」という動作を目撃しただけです。そこに深い意味はまだありません。 - pick up on: “He picked up on the fact that I wanted to go home early.”
「彼は、私が早く帰りたがっていることを察した。」
→ 時計を見たという小さな動作から、「あ、もう帰りたいんだな」という私の本音(隠れたメッセージ)を読み取っています。
- notice: “I noticed her reply was very short today.”
「今日、彼女の返信がすごく短いことに気づいた。」
→ 画面を見て「あ、文字数が少ないな」という事実を認識した状態です。 - pick up on: “I picked up on a bit of annoyance in her ‘OK’.”
「彼女の「了解」という一言から、少しイライラしているのを感じ取った。」
→ 短い返信というヒントから、相手の感情の温度感をキャッチしています。
- notice: “I noticed he stopped talking for a second.”
「彼が一瞬、話すのを止めたのに気づいた。」
→ 音が止まったという物理的な事実に気づいただけです。 - pick up on: “I picked up on his hesitation during the proposal.”
「提案中、彼の「ためらい」を聞き逃さなかった(察知した)。」
→ 一瞬の沈黙から「何か懸念点があるのでは?」という背景まで探っています。
その会話、状況、雰囲気からまさに”pick up”「拾い上げ」、自分の意識に”on”「付ける」、そんな感じなんですね。
ではここで簡単なテストです。
第一問
ジャジャン!
1. デート中、相手が新しいiPhoneを使っているが目に入りました。この場合に最も適切な動詞は?
I ( ) you got a new iPhone!
A. picked up on
B. noticed
第二問
ジャジャン!
2. SNSのやり取りで、相手の短い返信から「あ、今この人ちょっとイライラしてるな」と空気感を読み取りました。この場合は?
I ( ) a bit of annoyance in her short reply.
A. picked up on
B. noticed
答
第一問:五感(視覚)で直接捉えた事実なので、正解は B
第二問:言葉の裏にある「行間」や「温度感」をキャッチする表現なので、正解はA
“pick up on”と”notice”、使い分けられる自信がついてきました。
この勢いで今日の文を訳していきます。
「見る人に当時の雰囲気をくみ取ってもらいたい」
内装だけでなく、アンティーク家具が揃っていてイギリスの文化を感じられるそうです。
展示だけでない活用方法も検討しているとのこと。
長崎の魅力がまた一つ増えました。
今日もお付き合いいただきありがとうございました。
See you tomorrow.