こんにちは!英語学習を続けていると、「知っている単語なのに、この組み合わせだと意味がピンとこない」という表現に出会うことがありますよね。

今日ピックアップするのは、まさにその代表格、“be spared” です。

「スペアタイヤ」の「スペア」でしょ?と思っている方も多いはず。私も今回改めて調べるまではそう思っていました。しかし、この言葉が受動態(be + 過去分詞)になると、ドラマチックなシーンから日常のちょっとしたラッキーな瞬間まで、非常に豊かな表現ができるようになることに気付きました。

今日は、この “be spared” について、じっくり深掘りしていきます。

この表現に出会ったのは The Asahi Shimbun・“Briton tries to brighten world through comedy club in Tokyo”
前回のブログ “fall flat:倒れてベチャ!このイメージでした。” に引き続き、この記事を読んでいきましょう。

スタンドアップコメディに魅せられたイギリス人の BJ Foxさんは、自らもステージに立ちパフォーマンスをするようになります。
始めは全くウケませんでしたが、試行錯誤を繰り、様々なショーに呼ばれるまでになりました。
転勤で来日後も活動を続けていましたが、パンデミックを契機に出演機会が激減。
そこで意を決して自分のコメディーバーを立ち上げることに。
今ではそのバーでパフォーマー兼MCとして活躍しています。

続くFoxさんの言葉に今日の勉強がありました。

Fox said he has not been spared in the recent spread of xenophobia and has received discriminatory comments on his social media accounts. But he has turned such unpleasantries into materials for his jokes.
*xenophobia 外国人に対する嫌悪や偏見


1. “be spared” の基本的な意味とイメージ

まず、”spare”の根底にあるイメージを掴みましょう。

「スペアタイヤ」のイメージは、「予備」ですよね。

「予備」とは、「今すぐ使わずに、取っておいてあるもの」のこと。

そこからまず、
1. 「(時間やお金を)使わず取って置く、割く、与える」

これが人間に対して使われると、「今すぐ(罰したり殺したりせずに)生かして取っておく」 という、「慈悲」や「容赦」のニュアンスに繋がり...
2. 「(罰や危害を与えずに)容赦する、命を助ける」

現代英語ではそこまで大げさではなくても、「(嫌なことが)自分には降りかかってこなかった」という「棚ぼた的なラッキー」を表現するのにも使われます。

今回取り上げる “be spared” は、主に 2番目の意味が受動態になったものです。

つまり、「本来なら受けるはずだった悪いこと(苦しみ、被害、死など)を、与えられずに済む」 という状況を指します。
今回はその受動態が否定文になっています。

では今学んだことを意識して今日の文を訳していきます。
「社会に広がる外国人に対する嫌悪や偏見に容赦なくさらされ、SNSには差別的コメントも多く書き込まれる。しかし彼はそうした不愉快なこともジョークのネタに換えてきた。」


2. シーン別:be spared の具体的な使い方

それでは、どのような場面でこの表現が登場するのか、3つのシチュエーションに分けて見ていきましょう。

① 深刻な状況での「免れる・助かる」

震災、事故、戦争などの文脈で、自分や誰かが難を逃れた時に使われます。ここには「運良く」「慈悲深く」というニュアンスが含まれることが多いです。

  • Many houses were destroyed, but luckily, ours was spared.
    「多くの家が破壊されたが、幸運にも私たちの家は被害を免れた。」
  • The prisoner was spared the death penalty.
    「その囚人は死刑を免れた。」

② 日常の「面倒なことをせずに済んでラッキー」

実は、私たちの日常会話で最も使い勝手が良いのがこのパターンです。「本来ならやらなきゃいけなかった嫌なこと」が、何らかの理由でスキップされた時に使います。

  • The meeting was canceled, so I was spared the long commute.
    「会議が中止になったので、長い通勤時間をかけずに済んだ。」
  • I was spared the trouble of explaining everything from scratch.
    「最初からすべて説明する手間が省けた。」

③ 相手に「聞かせないで」と頼む時

これは慣用句的な使い方ですが、非常に重要です。“Spare me…”(私に〜を与えないで=〜は勘弁して)という形が受動態の意識と繋がっています。

  • “I was spared the details of their breakup.”
    「彼らの別れ話の細かい内容を聞かされずに済んだ。」
    ※もし直接「聞きたくない!」と言うなら、“Spare me the details!”「詳細は勘弁して!」となります。

3. 似た言葉との違い:avoid, escape とどう違う?

「免れる」と言いたい時、他にも avoidescape が思い浮かびますよね。

表現ニュアンス例文
be spared受動的・運が良い。 何かの力によって「免れさせてもらった」感がある。I was spared the lecture.(講義を聞かずに済んだ=ラッキー)
avoid能動的・意図的。 自分の意思でそれを避けた。I avoided the lecture.(講義を避けた=サボった、意図的に行かなかった)
escape危機一髪。 危険な状況から逃げ出す、すり抜ける。He escaped the fire.(彼は火災から逃げ出した)

つまり、「自分の努力というよりは、状況的にそうなって助かった」 「本来なら経験したはずの苦労や災難を、何らかの理由で経験せずに済んだ」と言いたい時は 少し安堵の混じったニュアンスの “be spared” が最適。

次に「嫌なことを回避できた!」という瞬間が来たら、心の中で “I was spared!” と呟いてみたいと思います。

今回でこの記事はおしまい。
明日はまたどんな”?”が待っているのかな?

今日もお付き合いいただきありがとうございました。
See you tomorrow.

投稿者

らくだ

身の回りにある無料の素材にチョット寄り道。 そこで出逢った「知ってる単語の知らない意味」をTOEICや英会話に生かそうと日々奮闘中! らくだ君の気付きのブログです。

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