
英語のフレーズは、知っているつもりで実は知らないことだらけ。 同じ単語でも、場面が変われば意味もトーンもガラッと変わります。
このブログでは、私が見つけたそうした小さな「なるほど」を、わかりやすく紹介していきます。
今週はずっと、「東京の人は冷たいのか?」「そう思われてしまう原因は何なのか?」について読んできました。
では、今日も昨日のブログ “「寝て酔いを醒ます」:英語ならたった3語で言えます” に引き続き、The Mainichi・“‘People in Tokyo are cold’ — What to do if new life in the city starts wearing on you” を読んでいきましょう。
心理学者のカワシマさんによると、東京の人が周りのことをあまり気にしないのは、”人口の多さと都会の暮らしにつきものの忙しさ”が要因だそうです。
“As the number of people increases, responsibility tends to diffuse — people think, ‘Someone else will do it.’ That’s called the bystander effect,
「人が増えると責任は薄まり、”他の誰かがやるだろう”と人は考える。それは傍観者効果と呼ばれる。」
そして、カワシマさんが挙げたもう一つの説明に、今日の勉強がありました。
Also, in cities, many people are rushing to catch trains that come every few minutes and simply do not have the breathing room to pay attention to those around them. Pressed for time, they end up becoming bystanders.
“breathing room”「呼吸する部屋」?何だかとっても気持ちの悪いものが出てきました。
さっそく、この正体を探りに行ってきます。
では、少々お待ちを。
“breathing room”「ゆとり、息抜き、十分なスペース」
結論から言うと、“breathing room” とは、物理的な部屋のことではありませんでした。
“there is room for~ 「~用の部屋がある」訳ではない” の回で勉強した様に、ここでの”room”は「空間」の意味。
つまり、”breathing room” は「ちゃんと息ができるだけの空間」。
それが「ゆとり」というイメージに繋がっていきました。日本語でいう「息つく暇(ひま)」や「息抜きの時間」、あるいは「心の余裕」といったところでしょうか。
使われている様子を見てみると、プライベートからビジネスまで様々な場面で使うことができるようです。
日常会話&ビジネスでの実践的な使い方
では、実際にどんな風に使うのか、シーン別の例文で見ていきましょう。
① 日常会話:忙しい毎日から抜け出したいとき
“I’ve been working non-stop all week. I just need some breathing room.”
「今週はずっと働き詰めなんだ。とにかくちょっと一息つく時間が欲しいよ。」
“My schedule is so packed this weekend. I don’t have any breathing room.”
「今週末は予定が詰まりすぎていて、全く心の余裕がないんだ。」
② ビジネス:締め切りや予算の「猶予」が欲しいとき
“Extending the deadline by two days gave us some breathing room to review the project.”
「締め切りが2日間延びたおかげで、プロジェクトを見直すゆとりができた。」
“The bank loan provided the small company with some financial breathing room.”
「銀行の融資のおかげで、その小さな会社は資金的な一息をつくことができた。」
③ 物理的なスペース
もちろん、本来の「物理的なスペース・空間」という意味でも使えます。(この”room” は不可算名詞なので、あくまでも「空間」、決して「部屋」ではありません)
“Don’t push the sofa right against the wall. Leave some breathing room.”
「ソファを壁にぴったりくっつけないで。少し隙間(ゆとり)を空けておいて。」
“breathing room” のイメージが掴めてきたところで、今日の文を訳していきます。
「また、都会では、数分ごとにやって来る電車に乗り込もうとみんな急いでいて、周りに注意を払う余裕が単純にない。時間に追われ、結局は傍観者になってしまう。」
「こうした様子が、”冷たい”という誤った印象を与えてしまう」と、カワシマさんは言っています。
しかし、誤っているとはいえ、この春から”新東京人”になった人達が、そうした印象を持ってしまったらどうしたらよいのでしょうか?
気になるところですが、続きはまた次回。
今日もお付き合いいただきありがとうございました。
Don’t forget to come back on Monday.