
ゴールデンウイークが終わり、「次の祝日はいつだ?」とカレンダーを見て、「え!7月!?」
現実を受け入れるのに時間がかかったのは、きっと私だけでは無いはず。
特に、4月から新しい学校・職場になったり、初めての土地での生活が始まった方は尚更でしょう。
そんな、まだまだ新生活に慣れきっていない人たちに向けた記事が、今日の教材です。
The Mainichi・“‘People in Tokyo are cold’ — What to do if new life in the city starts wearing on you” になります。
勉強していく中で見つけた、知ってるつもりの単語の意外な意味や、イディオムについて深く掘り下げ、皆さんと共有しているこのブログ。
さっそく記事を読んでいきましょう!
というか、今日の勉強は見出しに既にありました。
‘People in Tokyo are cold’ — What to do if new life in the city starts wearing on you
“wear” は「着る、身に付けている」ですよね。
“Chris was wearing a red jacket when I first met him.”
「始めてクリスのあった時、彼は赤いジャケットを着ていた。」
他動詞で使うと記憶してましたが、”wear” と “on” を一緒にすると、どんな意味になるのでしょう?
「服を上に着る…? 重ね着のこと?」
「身に着け続けるってことかな?」
文脈からしてどっちでもなさそ。
ここは、潔く調べるしかないようです。
少々お待ちを。
“wear on”「(時間が)じわじわと、退屈に過ぎていく」
まさかの「着る」に関係ナシ!
では、なぜ「着る」という意味のwearが、全く違う意味のイディオムになるのか?
その謎を解くカギは、wearという単語が持つもう一つの重要なコアイメージにありました。
そのイメージとは、「摩擦によって、形あるものが徐々にすり減っていく」ということです。
確かに、言われてみればそんな意味があるのを思い出しました。
例えば、お気に入りの服を何年も着ていると、生地が薄くなったり、肘や膝に穴が空いたりしますよね。
“My jacket is worn out.”
「摩擦によって、形あるものが徐々にすり減っていく」ことで、その部分がなくなってしまった(out)状態を、英語では「worn out(すり減った、ボロボロになった)」と言いました。
「性も根も尽き果てた」様子にもピッタリで、
“I’m worn out.”
「超tired」な感じが伝わっていきます。
そして、この「じわじわとすり減る」「長引いて消耗する」というイメージに、「継続・進行」を表す「on」が合体したのが、今回のターゲット「wear on」です。
この背景を頭に入れた上で、もう一度意味を見ていきましょう。
「時間が過ぎる」と言えば、普通は「time passes」や「time goes by」を思い浮かべますよね。これらは単に時間が流れるニュアンスです。
しかし、「time wears on」というと、「(退屈な時間、つらい時間が)じわじわと、遅く、引き延ばされるように過ぎていく」という、ちょっとネガティブなニュアンスが含まれます。
As the meeting wore on, I felt more and more sleepy.
「会議が長引くにつれて、私はどんどん眠くなっていった。」
The winter is wearing on.
「冬がダラダラと長く続いている。」
The hours wore on with no news from him.
「彼からの連絡がないまま、時間だけがゆっくり過ぎていった。」
どうですか? 「服を着る」からは想像もつかないくらい、エモーショナルで情景が浮かぶ表現ですよね。
更に調べていくと、この「じわじわとすり減らしていく」イメージが、新たな意味を生み出しました。
“wear on”:人をイライラさせる、精神的にすり減らす
「じわじわ、だらだら」感が「(人)をうんざりさせる、イライラさせる、精神的に疲れさせる」という意味に繋がっていきました。
「小さなストレスが長期間にわたって蓄積し、限界を迎えそうになっている」という時にぴったりの表現です。
This constant noise is starting to wear on me.
「この絶え間ない雑音が、だんだん耳に障るようになってきた / ストレスになってきた。」
His negative attitude is really wearing on his co-workers.
「彼のネガティブな態度は、同僚たちを本当にうんざりさせている。」
The uncertainty of the future is wearing on everyone.
「未来の不確実さは、誰もの心をすり減らしている。」
それでは、”wear”の「じわじわ」感を感じながら、今日の文を訳していきます。
「”東京の人は冷たい” 新しい街での新生活が精神的な負担になり始めたら何をするべきか」
明日は本文を読んできます。
今日もお付き合いいただきありがとうございました。
See you tomorrow.