
日常会話やビジネス、あるいは海外ドラマを見ていると、「単語自体はめちゃくちゃ簡単なのに、意味がさっぱり分からない」という瞬間に立ち会うことはありませんか?
辞書を開けば最初に載っているような、誰もが知っている超シンプルな英単語。しかし、それらは場面が変わると私たちの知らない一面を見せてきます。
このブログでは、そんな「シンプルな単語に隠された、意外すぎる意味」をご紹介します。私と一緒に英語の引き出しを、一気にアップデートしていきませんか?
前回のブログ “runner-up:”up”の驚くべきポテンシャル” に引き続き、今日もFIFA World Cup 関連の記事を読んでいきます。
お邪魔するのは、The Mainichi・“Football: Japan kept on toes by 2022 Costa Rica loss, Tunisia manager swap” になります。どうぞよろしくお願いいたします。
そしていきなりですが、見出しに今日の疑問がありました。
Football: Japan kept on toes by 2022 Costa Rica loss, Tunisia manager swap
“kept on toes” 「つま先に居続ける、つま先立ちのままでいる」?
イディオム臭がプンプンしますね、では調べてまいりますので少々お待ちください。
1. 「つま先立ち」が意味する、意外な心理状態
見出しでは”kept on toes” の形に代わっていましたが、 “keep someone on their toes” の形が基本形でした。
まずは、このイディオムのイメージを膨らませてみましょう。想像してみてください。あなたが「つま先立ち(on your toes)」をしているとき、どんな状態でしょうか?
リラックスしてソファに座っていますか?(いいえ、そもそも立ってませんね)
ぼーっとスマホを眺めていますか?(ぼーとできる余裕なんかなさそうですね)
つま先立ちをしているとき、私たちの体はキュッと引き締まり、いつでも次の行動に動けるように神経を集中させていると思います。
ここから転じて、“keep someone on their toes” は以下のような意味になります。
人の気を引き締めさせる、人に緊張感を持たせる、油断させない
「常に状況の変化に対応できるよう、準備万端の緊張状態にさせておく」という、ポジティブな意味での「心地よい緊張感」「ハラハラ・ワクワク、気を引き締めさせている」状態を指します。
2. 文法的な使い方と基本のカタチ
先ほども書きましたが、このイディオムを使うときは、”keep” と “toes” の間に「誰を」にあたる言葉(代名詞の所有格など)を挟むのが一般的です。
- keep me on my toes (私を緊張させておく)
- keep him on his toes (彼を油断させない)
- keep them on their toes (彼らの気を引き締めさせる)
主語には、自分に緊張感や刺激を与えてくる「人」だけでなく、「仕事」や「子供」、「予測不能な状況」などがよく入ります。
3. 様々なシチュエーションでの使用例
それでは、実際にどのような場面で使われるのか、見ていきましょう。
“Our new boss really keeps us on our toes.”
「新しいボスは、本当に私たちに緊張感を持たせてくれる。=厳しいけれど、ダレさせない良い上司だ。」
“The tech industry is changing so fast, which keeps me on my toes.”
「IT業界は変化がとても早いので、常にアンテナを張って(油断せずに)いなければならない。」
“My two-year-old son always keeps me on my toes.”
「2歳の息子には、いつもハラハラさせられっぱなしだよ。=目を離す隙がない。」
“Having a new puppy certainly keeps everyone on their toes!”
「新しい子犬が来て、間違いなくみんな気が抜けない状態だよ!」
“She is so unpredictable. She always keeps me on my toes.”
「彼女は本当に予測不能だ。いつも僕をハラハラ(ワクワク)させるんだ。」
4. 似ている表現
“keep” の代わりに “stay” や “be” を使うパターンも見つけましたので、ついでにどうぞ。
- keep someone on their toes =(誰かを)引き締めさせる(他動詞的)
- stay / be on your toes =(自分が)気を引き締めている、油断しないでいる(自動詞的)
自分が「油断せずに行こう!」と決意するときは、”stay” を使ってこう言います。
“We need to stay on our toes during this project.”
「このプロジェクトの間、私たちは油断せずに行く必要がある。」
では、今日の見出しに戻りましょう。
Football: Japan kept on toes by 2022 Costa Rica loss, Tunisia manager swap
今回は “keep” が “kept”(過去分詞)になって、「緊張感を持たせられている、気を引き締めさせられている」といった感じ、それを踏まえて訳していきます。
「サッカー:日本、2022年コスタリカ戦の敗戦がいい緊張感に。チュニジアの監督は交代」
けが人が続出しています、次に運が向いて来るまで分厚い選手層で乗り切ってほしいです。
今日もお付き合いいただきありがとうございました。
次回お会いするのは月曜日、チュニジア戦は終わってますね。
すでに今から “Just thinking about the next game keeps me on my toes.”
Don’t forget to come back on Monday.