なんて英単語は奥深いのか!
英語を勉強していると、100%知ってるつもりの単語に、まるで想像もつかない意味があることに驚かされることが多々あります。
勉強の中で出会った、そうしたシンプルな単語の意外な意味やイディオムを掘り下げて共有して行くこのブログ。
今日もいいのが入りましたよ。
お時間のある方、ちょっと寄っていってください。


今日お邪魔するのは、前回のブログ “by one’s own admission:”according to”は知ってるが、” に引き続き、The Asahi Shimbun・“Security guard, 72, behind design of Nike’s new Shinjuku store” です。

ある警備員さんが通行人の為にガムテープを張って作った標識、その独特なフォントが評判になり、あのスポーツブランド・ナイキの店舗ディスプレイの依頼がやって来ました。

全くデザインの勉強などしたことが無かった警備員のサトウさんでしたが、彼がガムテープとカッターだけで作り上げるフォントには多くのファンが付くようになります。
その一人がグラフィックデザイナーの佐々木俊さんでした。
コンピューターが何でもできてしまう時代の、決してコンピューターがまねできないフォントは彼に強い印象を残しました。

そんな折、佐々木さんはナイキから新宿の新店舗のアートディレクター職を依頼されます。
そして...
そこに今日の勉強がありました。

So when Nike brought Sasaki on as art director for the new store’s logo, he knew exactly who to call. Working alongside the Nike creative team, Sasaki championed Sato’s font as the project’s centerpiece.

“champion”がまさかの動詞になってます。
「チャンピオンになった」訳でもなさそうですし、ここは素直に調べましょう、少々お待ちを。

“champion” 「~を擁護する、~ために闘う」

なぜこういう意味になったのか?
この答えを知るには少し語源を辿る必要がありました。

中世ヨーロッパの騎士道時代、王様や貴族、あるいはか弱き人々(女性や教会など)が何かの争いごとに巻き込まれた際、自分の代わりに命をかけて裁判や決闘で戦ってくれる「代闘士(代理の戦士)」のことをchampionと呼んでいました。

そうです。つまり、もともとは「自分が勝つために戦う人」ではなく、「誰かのために、あるいは大義のために、身を盾にして戦う人」だったのです。

これが時代を経て、スポーツなどの「選手権の勝者」という意味に派生していきましたが、もちろん今でも本来の「誰かを守るために戦う人」というニュアンスが色濃く残っているようです。

少し例文を見てみましょう。
She is a champion of free speech.
「彼女は言論の自由の擁護者だ。」

He became a champion of workers’ rights.
「彼は労働者の権利の擁護者になった。」

The professor has long been a champion of environmental protection.
「その教授は長年、環境保護の擁護者であり続けている。」

She was known as a champion of the poor.
「彼女は貧しい人々の擁護者として知られていた。」


動詞としての champion

そしてこういうニュアンスを持ったまま、“champion” は動詞にもなりました。

「(主義や権利など)を擁護する」「〜のために先頭に立って闘う」「〜を熱心に支持する」「擁護する」「支持する」という意味になります。

例文
She champions women’s education.
「彼女は女性教育を擁護・推進している。」

The organization champions human rights around the world.
「その団体は世界中で人権を擁護している。」

Our company champions diversity and inclusion.
「我が社はダイバーシティ&インクルージョンを強く推進しています。」


“champion”のニュアンス掴めてきましたか?

では、その勢いで今日の文を訳していきましょう。

「ナイキが新店舗ロゴのアートディレクターを佐々木さんに依頼した時、彼は”誰”を呼べばいいか分かっていた。ナイキのクリエイティブチームと話し合う中で、彼はプロジェクトの中心にサトウさんのフォントを強く推した。」


サトウさんのフォントは今では、“Shuetsu font”「修悦体」(サトウさんの本名が佐藤修悦)として広く知られています。
実際に見てみたい人、新宿にGO!

これでこの記事での勉強はおしまいです。
明日はまた別のお話でお会いしましょう。

今日もお付き合いいただきありがとうございました。
See you tomorrow.

投稿者

らくだ

身の回りにある無料の素材にチョット寄り道。 そこで出逢った「知ってる単語の知らない意味」をTOEICや英会話に生かそうと日々奮闘中! らくだ君の気付きのブログです。

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