連日白熱したゲームが繰り広げられているFIFAワールドカップ。
日本の敗退は残念でしたが、そのショックが少し和らぎかけてきた土曜日、日本対ブラジル戦に匹敵するいやもしかしたらそれ以上のインパクトある試合がありました。
そうです、誰もが知るメッシ率いる強豪中の強豪アルゼンチンと、人口約60万、今回初出場のカーボベルデの一戦です。
一次リーグから予想外の活躍で決勝トーナメント進出を果たしたカーボベルデですが、「さすがにその勢いもここまで、アルゼンチン相手じゃボロ負けもあり得るな」と、思っていませんでしたか?私はそう思っていました。それが普段守備のために自陣に戻ることなどほぼほぼないメッシを本気で走らせるほどの戦いに大興奮!
気付けばその記事を探していました。
今日はThe Japan News・“Feels Like ‘Victory’: Cape Verde Celebrates Heroic World Cup Defeat” を読んでいきます。

そして出だしの部分に今日の疑問がありました。

Cape Verde’s narrow loss to Argentina was cause for celebration early Saturday in Praia as the Blue Sharks’ World Cup dream run came to a sad but brilliant end.

状況からして “narrow loss”はきっと「惜敗」なんでしょう、形容詞は “narrow” を使うんですね。

でもそこでふとした疑問が浮かびました、
「わずかな差の負けが “narrow loss” なら、大差の負け(大敗)は “wide loss” って言うのかな?」

ということで、今日は「勝敗」について深掘りしたいと思います。

“narrow loss” 「惜敗」〜あと一歩が届かなかった…〜

まず “narrow loss” は「惜敗」で間違いありませんでした。文字通り「わずかな差(narrow)」で互角に渡り合った感じですね。ほかには “close”(形容詞)も使うようです。

主な英語表現

  • narrow loss
  • narrow defeat
  • close loss

例文
It was a close game.「接戦だった」

The team suffered a narrow loss in the finals. 「チームは決勝戦で惜敗を喫した。」

Despite a great performance, it ended in a close defeat. 「素晴らしいパフォーマンスを見せたものの、結果は惜敗に終わった。」


それでは今日の疑問、「わずかな差の負けが “narrow loss” なら、大差の負け(大敗)は “wide loss” って言うのか?」

結論から言うと、実は “wide loss” や “wide defeat” とは言いません。

「狭い(narrow)」の対義語が「広い(wide)」だからといって、そのまま loss(敗北)にくっつけて良いわけではないんですね。このへんが面白いところであり、少しややこしいところでもあります。

では、「大敗」を名詞で表現したいときは、どのような単語を組み合わせれば良いのでしょうか?

大敗(たいはい) 〜wide ではなく何を使う?〜

「大差での敗北」を表すとき、英語では「広い(wide)」ではなく、「巨大な(huge / massive)」「重い(heavy)」といった単語を使います。

  • huge defeat
  • heavy defeat
  • massive loss
  • crushing defeat

客観的に「点差やスコアが大きく開いて負けた」という事実を伝えたいときは、huge defeat
一方で、heavy defeat と言うと、heavy(重い、深刻な)が持つニュアンスから、「ただ点差が開いただけでなく、チームにとって大打撃となるような、心理的にもダメージの大きい敗北」というニュアンスが強くなります。
massive には(“mass” 「塊(かたまり)」「質量」から)ただ「大きい(big)」というよりも、「中身がパンパンに詰まっていて、ずっしりと重量感や存在感があるデカさ」というニュアンスがあり、文句なしの大勝利。
心が折れるような「惨敗」なら crushing defeat(押しつぶすような敗北)がぴったりです。

例文
The game ended in a huge defeat. 「試合は(スコア的に)大敗に終わった。」

The team suffered a heavy defeat. 「チームは(大打撃となるような)大敗を喫した。」


ここまで「負け」を調べてきましたので、せっかくですから「勝ち」のパターンも見ていきましょう!

辛勝(しんしょう) 〜ギリギリで掴んだ勝利〜

ニュースに出てきた narrow(僅差の敗北)の loss を、そのまま win や victory にひっくり返すと、日本語の「辛勝(僅差での勝利)」になります。こちらはイメージ通りですね!

  • narrow win
  • narrow victory
  • close win

例文
We secured a narrow victory over our rivals. 「私たちはライバルに辛勝を収めた。」

大勝(たいしょう) 〜相手を圧倒する圧倒的勝利〜

こちらも「大敗」の裏返しでした。

  • huge win
  • massive victory
  • crushing victory

例文
The election ended in a massive victory for the ruling party. 「選挙は与党の大勝に終わった。」


動詞で躍動感を出す!

ここまでは「大勝」「大敗」という名詞の塊を見てきましたが、動詞(アクション)でイキイキと伝えたい場面もありますよね。

① 「惜敗する」「辛勝する」を動詞で表す

  • lose a close game(接戦で負ける = 惜敗する)
  • barely win(かろうじて勝つ = 辛勝する)

日本語の「僅差で〜」を活かしたいときは、margin(マージン:差、点差) という名詞を使いましょう。

  • lose by a narrow margin(僅差で負ける = 惜敗する)
  • win by a narrow margin(僅差で勝つ = 辛勝する)

② 「大勝する」「大敗する」を動詞で表す

“win” “lose” を使わずもっとダイナミックに言うことだってできます。

  • crush [相手] (〜を粉砕する = 大勝する)
  • get crushed (粉砕される = 大敗する)

もちろん さっき使った “margin” を使うこともOK。
そして、ここで満を持して「wide」が登場します!

  • win by a wide margin(大差で勝つ = 大勝する)
  • lose by a wide margin(大差で負ける = 大敗する)

“margin”(差)に対しては “narrow”⇔”wide” のイメージがそのまま生かせるのですね。

例文
The candidate won the election by a wide margin. 「その候補者は選挙で大差をつけて勝利した。」

Unfortunately, they lost the game by a wide margin. 「残念ながら、彼らはその試合で大差で負けてしまった。」


ではあらためて今日の文を訳していきましょう。

Cape Verde’s narrow loss to Argentina was cause for celebration early Saturday in Praia as the Blue Sharks’ World Cup dream run came to a sad but brilliant end.
「土曜日の早朝、プライア(カーボベルデの首都)は祝福に包まれていた。アルゼンチンに対するカーボベルデの惜敗(narrow loss)は、ブルーシャークスのW杯という夢の躍進が、悲しくも輝かしい終わりを迎えたことを意味していたからだ。」

このブログを書いていても試合の感動が蘇ってきます。
ということで、明日もこの続きを読んでいきます。

今日もお付き合いいただきありがとうございました。
See you tomorrow.

投稿者

らくだ

身の回りにある無料の素材にチョット寄り道。 そこで出逢った「知ってる単語の知らない意味」をTOEICや英会話に生かそうと日々奮闘中! らくだ君の気付きのブログです。

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