日常会話でよく使われる、一見なんてことのないシンプルな英単語。でも、ネイティブスピーカーの手にかかると、私たちが学校で習った意味とはまったく違う、最高にイカした表現に化けることがあります。
ここは、私が英語の勉強をしていて出逢ったシンプルな単語の意外な意味やイディオムを深掘りし、あーだこーだ書いているブログです。

今日も英文を読んでいたら、ありましたありました。
では、その記事を紹介しましょう。The Japan News・“Chinese Local Govts Toss Around Cash to Attract AI Firms, Competition Increasing to Spur Technological Growth” になります。

可愛いパンダのおもちゃが見えますが、一体どんなお話でしょう?
読み始めた途端、今日の疑問にぶつかりました。

“Chinese Local Govts Toss Around Cash to Attract AI Firms, Competition Increasing to Spur Technological Growth”

見出しの中にあった “toss around”。
「toss(トス)」といえば、バレーボールのトスや、コインの裏表を決めるコイントス(coin toss)でおなじみですよね。何かを「ぽいっと投げる」感じ、「around」は「周りをぐるりと」というイメージですが、この二つが合わさりどんなイディオムになるのか?
では調べてまいります、少々お待ちを。

“toss around” ①「アイデアをあれこれ出し合う、検討する」

色々見てみると、”toss around” が使われるシチュエーションは一つではありませんでした。
一つ一つ順を追って見ていきましょう。

一つ目は、「あーでもない、こーでもない」と、みんなで頭の中にあるアイデアをカジュアルに投げ合っている状態。それを英語では toss around ideas と表現します。

日本語でいう「ブレインストーミングする」「意見を出し合う」「揉む」にぴったりな表現です。

会話例

A: We need a killer concept for the new marketing campaign.
「新しいマーケティングキャンペーンの、斬新なコンセプトが必要だね。」
B: Right. Let’s toss some ideas around in the meeting tomorrow.
「そうだね。明日のミーティングで、いくつかアイデアを出し合ってみよう。」

「discuss(議論する)」を使うと、なんだか堅苦しくて真面目な会議を想像してしまいう一方、”toss around” の方は、「toss 」の持つ「軽く放る」感じから「とりあえず突飛なことでもいいから、思いついたやつをぽいぽい出してみようぜ!」という具合いのリラックスしたニュアンスを感じられます。

“toss around” ②「名前や噂をやたらと口にする、ひけらかす」

「toss around」が投げ合うのは、ポジティブなアイデアだけではありません。 特定の「人の名前」や「専門用語」を、あちこちでぽいぽいと軽々しく口にするときにも使われます。

例文

He loves to toss around the names of famous politicians.
「彼は有名な政治家の名前をこれみよがしに口にするのが大好きだ。」

Don’t just toss around technical jargon if you don’t even understand it.
「理解もしていないのに、専門用語をやたらと振りかざす(使い回す)のはやめなよ。」

言葉の重みを考えず、まるで軽いボールを放るように発言しているニュアンスが、この「toss around」からひしひしと伝わってきますよね。

“toss around” 「お金をあちこちで派手に使う」

toss around cash”(または “toss cash around”)は、文字通りに訳すと「現金をあちこちに放り投げる」となりますが、日常会話では「お金をあちこちで派手に使う」「大金を湯水のように使う」という意味の、少しネガティブ(皮肉混じり)なニュアンスを含む表現になります。

これまで見てきたように、「あまり深く考えずに、あちこちで気前よく(あるいは雑に)お金を放る」感じなんでしょうね。

例文

He’s been tossing cash around ever since he won the lottery.
「彼は宝くじに当たってからというもの、お金を派手にばら撒いている。」

The company is tossing around cash on expensive marketing campaigns without a clear strategy.
「その会社は明確な戦略もないまま、高額なマーケティングキャンペーンに大金を湯水のように使っている。」

そしてこの③のシチュエーションが今日探していた使い方ですね。


様々な場面を見てきて「toss around」の持つ「軽快にぽいぽいと何かが飛び交っている感じ」が掴めてきましたので、今日の文を訳しに行きます。

「技術革新を進める競争が激しさを増す中、中国の地方政府はAI関連企業を誘致しようと大金を湯水のように使っている。」

これでやっと、「見出し」が読めました。
次回はいよいよ本文に入りましょう!

今日もお付き合いいただきありがとうございました。
また次回の記事でお会いしましょう!

Don’t forget to come back on Monday.

投稿者

らくだ

身の回りにある無料の素材にチョット寄り道。 そこで出逢った「知ってる単語の知らない意味」をTOEICや英会話に生かそうと日々奮闘中! らくだ君の気付きのブログです。

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